Q&A

Q
「つるし」ってなんですか?
A
「袋吊り」あるいは「首吊り」「しずくどり」とよばれる、お酒の搾り方のひとつです。普通お酒を搾るときには圧搾機をつかいます。
(お酒と酒粕に分ける作業で、「上槽」と呼びます)
これによらず、醪を入れた酒袋をタンク等に吊るし、圧力をかけずに滴る雫をあつまる方法が、先述の搾り方です。
醪に一切負荷を与えずにお酒を搾ることができるため、一般的に鑑評会出品用の大吟醸などの上槽に用いられることの多い手法ですが、酒化率が悪い・手間がかかりすぎる等々経済的・効率的に不利な点もたくさんあるので普段はあまりおこなわれません。
そこで、あえてふつうの純米酒を袋吊りしてみようとはじめたのが会津娘の『つるし』となりました。
お酒を落ち着かせるため約半年氷温の貯蔵庫で寝かせてから、(また)あえて夏の盛りに蔵出をしています。
Q
出荷後の品質維持について。日本酒をこよなく愛しているものです。日本酒を購入する際、気になっているのは御社から販売店へいかなる管理をされて、小売店に届くかです。小生、良く旅行先でお酒を購入するのが楽しみなのですが、お土産屋さんで売っているお酒は、品質が落ちています。(光、温度管理の為かと思っております)日本酒の味には、御社の精魂こもった愛情が込められており、そのままを我々消費者へ届けていただく為に、①輸送②小売店での扱いについて、お酒の品質を守る為に御社で実施している取り組みをお聞かせいただけませんでしょうか?日本酒は、最近消費量がまた、減りだしたと聞いております。その一因に購入者の知識不足や、売り手側の配慮不足で「品質の悪いお酒」の味を経験しているのでが?と考えております。どうか、御社のお考えをお聞かせ願います。日本酒が今後も永遠に残っていくように・・・。
A
先日も他の蔵の方や酒販店さんとも、その話をしていました。このところ、というか「日本酒復権」という見出しなどで日本酒が注目を集めはじめ、無濾過の生酒をはじめとして管理の難しい酒質のお酒が、以前よりも市場に多く流通するようになってから、出荷前、出荷後の品質管理の重要性と難しさはずっと日本酒の課題です。例として焼酎は日本酒に比べると管理が比較的楽で、価格も安価なこともあり、出荷管理の点でよく引き合いにだされます。私の結論からいえば、「日本酒復権」のために必要なのは、管理に左右されないだけの確りとした安定した酒質。これがまずいちばん、だと考えます。そのために必要となるのは、生酒(これは特殊なお酒です)よりも火入れ酒、且つ的確な火入れ方法の確立だと思います。会津娘の蔵では現在、生酒は季節商品として、他は全て火入れ酒、火入れは全商品「瓶燗」(大吟醸や出品酒などで多く用いられる方法です)で行い、その後冷蔵庫にて貯蔵管理を行なっています。その他にも各地で様々な最新の火入れ方法や設備も実用化されてはいます。次に輸送については、生酒は全てクール便にて発送、その他は夜間輸送して小売店には朝午前中配送という方式をとっています。最後になりますが②小売店でのお酒の品質を守るための取り組み、ですが、これは限定流通、全て小売店への直卸(中間業者を通さない)、これに尽きると考えています。(もちろんこれは会津娘の蔵の規模での話ですが)どこのどんなお店に自分達のお酒が並んでいるのか、それがわからないと出荷後の商品の品質管理がほとんど不可能になってしまいます。直卸することで蔵からお店の貯蔵庫までの足取りが明確になり、また常に小ロットで蔵出しできるので小売店での商品停滞もずっと少なくなります。小売店と直接御取引させていただくことで、小売店さんの現在の様子やどんな方に買って頂いているのか、どんな評価を受けているのかもおしえていただけますし、蔵として、この商品はどう取扱って欲しいのかも常に直接現場の方にお伝えできます。ただそれでもどこかでおっしゃるような状態になっている時があるかもしれません。そのときは遠慮なく、その小売店さん、そして高橋酒造にご連絡下さい。そんなときにでもすぐ対処できるのが直卸であり、それが直卸の義務であり責任だと考えています。
Q
未開封の場合のお勧め賞味期間は?大の日本酒党ですが、今は会津娘(純米酒)以外口にしていません。ストックとして2~3本買い置きしておきたいのですが、未開封の場合、風味を損なわない期間はどの位でしょうか?
A
日本酒には基本的に賞味期限はありません。どんな状態になっても飲めなくなったり、のんで身体に害もありません(呑み過ぎた場合はちょと別です)。蔵から出荷したときの酒質を基準として考えると、そこから先は酒販店とご家庭での保管状態でかなり変わってきます。会津娘の純米酒(火入れ熟成されたアルコール分15度の純米酒)についていえば、15度前後の陽が当らず湿気のないところであれば、三ヶ月くらいというのが一応の目安とはなりますが、もちろんお酒はその間もそのあともどんどん熟成がすすんでいきますので、その点を踏まえたうえで、ストックされるのがよいかと思います。もちろん、保管温度が低ければそれだけ熟成はゆるやかになりますが、止まることはありません。あとは購入して封を切ったとき、まだちょっと酒が若いかな、味ノリがもう少しかな、という場合はそのままで数日おいてから呑みますとぐっとまろみが増します。ワインでいうところのデキャンティングとおなじような効果です。逆にかなりお酒が熟しているかなとおもうときは冷蔵庫で保管し、早めに呑み切るのが良いかと思います。いつもいうことですが、お酒は嗜好品であり、また同じお酒は本来2本とありません。いろいろな保存方法をその都度試してみて、ご自身の好みの状態で呑むための、そのお酒にあった保管方法や封切りの時期を考えたりするのも日本酒の楽しみ方のひとつではないかと思っています。
Q
私は、お酒を一升瓶で買ったときや、寝かせようと思ったときは、四合瓶や500mlぐらいのミネラルウォーターの入っていたペットボトルに首までなみなみとお酒をいれて、なるべく酸素に触れないようにしています。また光対策として、新聞紙でくるんでいます。しかし、あまりにもお酒を買いすぎで、冷蔵室にはもう入りそうにありません。ところが、現在冷蔵庫に入れていない一升瓶(純吟・無濾過火入れ)が、家で比較的温度が低く、暗いところに保管してあります。最近、めっきり春めいてきて15℃まで気温が上がる日もありました。はやく、冷蔵庫をあけて、これを入れたいところですが忙しくてあまり呑めないー日が続いています。そんなときに、こちらのHPを拝見して「冷凍する」という方法がかかれてあるのに目がとまりました。もし、冷凍したらもちろん熟成はとまると思いますが、『解凍した後、酒の中の成分には問題が無いのだろうか?』という疑問が出てまいりました。そこで、お伺いしたいのは、『解凍させた後も、凍らせる前と同じような味なのか?それとも酒のに中の成分に変化がおきたりして、味は変わってしまうのか?』ということです。よろしくお願いします。
A
冷凍して解凍した場合、そのままですと、とてものめたものではなくなることが時折あります。原因としては解凍時間が短すぎた、解凍後お酒の成分が充分に混ざっていなかったときなどです。アルコール分・水分・エキス分はそれぞれ凍る温度・溶ける温度が異なりますので、ゆっくりと時間をかけて解凍し(冷蔵庫にいれるのが良)、解凍後はすくなくても丸一日はそのまま寝かせ、それから飲むのがおすすめです。また、完全に解凍したらやさしく瓶を振って、内容分を混ぜてやることも大切なポイントです。ただ気を付けなければならないのは、成分の変化というより、一度開栓した状態で冷凍庫に入りますから「冷蔵庫くさく」ならないよう、あまり長期間いれておかないことです。せっかくのお酒が台無しです。あくまで急場しのぎの方法だと心に留めておいて頂ければ幸いです。一番いいのは、その時々、旬のお酒を、旬の内に飲み切れる量だけ買ってくることなんですが・・・。因みに原酒(アルコール18度前後)であればお酒は-8度くらいで凍結します。他に冷凍庫の中に何も冷凍食品がはいってないのであれば、凍るギリギリの温度に設定してお酒を入れておくのも理想の保管方法のひとつです。蔵では本生酒は-1~0度、無濾過本生酒は-5度前後で貯蔵熟成させています。余談ですが、私の知人に、自宅に入りきらないのでなじみの飲み屋さんの冷蔵庫に大量に預けている人がいます。お店と他のお客さんとの信頼関係が重要なポイントになりのであまり一般的にはおすすめはできませんが参考まで。